くらしの豆知識
洗浄評価方法のご紹介
製品の処方開発時に行っている、洗浄評価試験の一例を紹介したいと思います。洗浄評価方法は衣類、キッチン、トイレ、お風呂など開発する洗剤の種類によって評価方法が異なります。今回は衣類の洗濯洗剤の洗浄評価試験方法をご紹介します。
製品の処方開発時に行っている、洗浄評価試験の一例を紹介したいと思います。
洗浄評価方法は衣類、キッチン、トイレ、お風呂など開発する洗剤の種類によって評価方法が異なります。今回は、衣類の洗濯洗剤の洗浄評価試験方法をご紹介します。
1.まずはじめに…
製品の処方開発時には繰り返し処方改良を行うことから、実際に汚れた衣服を洗濯機で洗浄するのは手間が掛かかってしまうため、人工汚染布を使用し、ビーカーで簡易洗浄試験を行います。その後、ある程度処方が決まれば、実際に汚れた衣服での洗浄試験を実施したり、社内でのモニター試験による評価を行ったりしています。
簡易試験に用いる人工汚染布は社内で作製する場合もありますが、弊社では多くの場合 ㈶ 洗濯科学協会から発売されている湿式人工汚染布を用いています。
「湿式人工汚染布」白い布に汚れが付着されており、茶色の様な色になっています。
※湿式人工汚染布( ㈶ 洗濯科学協会)の汚垢組成
汚垢組成は人の肌から放出される皮脂汚れやタンパク汚れに加えて、土埃など衣類に付着しそうな汚れから構成されています。
2.実際の流れ
①まず、ビーカーに洗濯洗剤を使用濃度に調整したものを用意します。
②汚染布を入れ、一定の回転数で一定時間撹拌した後、濯ぎます。
③汚染布の状態を目視確認し、洗浄評価を行います。
「洗浄後の汚染布」左端:元の汚染布 右に進むほど、洗剤の処方改良が加えられた洗浄後の汚染布
湿式人工汚染布(㈶洗濯科学協会)は一般的な衣類の汚れの組成になっており、食べこぼしによるシミなどの場合には、実際にソースやカレーなどの汚れを布に付着させて洗浄試験を実施します。
ソース汚れカレー汚れ口紅汚れ
汚れの種類によって界面活性剤やアルカリ剤、その他助剤の組み合わせや配合比率を変えて、最適なバランスを図った処方へ調整していきます。 今回は、洗濯洗剤の処方開発における洗浄試験方法をご紹介させて頂きました。
弊社の衣類用洗剤のラインナップは下記のアドレスで確認出来ますので、良ければのぞいてみて下さい。