くらしの豆知識
液性の話(酸性・中性・アルカリ性とは?)その3
前回、液性は水素イオンや水酸化物イオンの影響によって決まることなどについて触れました。今回は目で確認出来るような方法について触れてみたいと思います。
前回までのエントリーはこちら。
前回、液性は水素イオンや水酸化物イオンの影響によって決まることなどについて触れました。今回は目で確認出来るような方法について触れてみたいと思います。
実際に見えませんでしたよね?例えば目の前に液体があってもどんな液性なのかわかりませんし、全ての水溶液を舐めたり触ったりして見分けられればいいのですが、危険なものもあるのでそういうわけにはいきません。それではどのようにして各液性を判断するのかご紹介したいと思います。
まず1つ目の方法は色で判断する方法です。各液性(酸性・中性・アルカリ性)との反応で変色する指示薬という試薬や試験紙を使って確認する方法です。
代表的なものを下にまとめてみました。
指示薬も種類によって多種多様な色を呈しますが、仕組みについてはどの指示薬も共通した特徴があります。それは前回に触れました水素イオンや水酸化物イオンと反応し、新たな物質に変化したことで色も変化することを利用しています。
もう1つは液性を数値で表して判断する方法があります。酸性やアルカリ性はイオンの濃度に応じて強さも変化してきます。この酸性やアルカリ性の強さを表す数値としてpHが使われます。ピーエイチとかペーハーと呼ばれています。
その他にも水素イオン指数というような呼び方もされていますが、簡単にいうと溶液の中にある水素イオンの濃度がどれくらい含まれているのかということで、水素イオンが多いと酸性になり、水素イオンが少ないとアルカリ性になるということです。
復習になりますが、精製水は水素イオンと水酸化物イオンを持っていて液性は中性になります。水素イオンが少なくないということは水酸化物イオンが多くなるということですよね?考え方は同じです。
pHは専用の測定器を使って、0〜14の数値で表され、それぞれの数値の範囲によって液性が細かく分かれます。液性の強さによって酸性や弱酸性、中性、弱アルカリ性やアルカリ性の5段階で表記されます。
pHの範囲を以下にまとめてみました。
「家庭用品品質表示法」ではこの数値の範囲に該当する液性を表示することが決められています。もし洗剤や洗浄剤の買い物をされる時に機会がありましたら、商品パッケージの液性をご覧ください。
液性を知ることで、この液性にはこの金属は耐えれるなぁとか腐食するなぁとかこの汚れはアルカリ性なので酸性で溶かしてみようとか想像できます。
また機会があれば、汚れの種類や特徴についても触れてみたいと思います。