くらしの豆知識
洗剤の「液性」と汚れの種類を知ることが、掃除のいちばんの近道!
お掃除のコツをまとめました!
書き手:うらちゃん
もうすぐ年末のお掃除を始めたい頃ですよね^^
効果的なお掃除をするために、どの洗剤を使えば良いのか迷うということはありませんか?
そこで、汚れの種類と対応する液性についてこの記事では詳しく紹介させていただきます!
洗剤・洗浄剤のパッケージには「酸性」「中性」「アルカリ性」などの“液性”が必ず記載されています。
ひとことで洗剤と言っても、たくさんの種類があるのは 「落としたい汚れに合わせて処方が作られているから」です。
汚れの種類と、その汚れに合った液性を知っておくと、
・無駄にこすらなくて済む
・時短になる
・洗剤選びの失敗が減る
というメリットがあります。
ここでは、家の中に出やすい汚れを分類し、それぞれに向いている洗浄方法をご紹介します!
家の汚れは5種類に分類できます
家の中に発生する汚れは、大きく分けて次の5つに分けられます!
1. アルカリ性の汚れ(水垢汚れ、石けんカスなど水回りを中心とした汚れ)
2. 酸性の汚れ(油・皮脂・タンパク汚れ)
3. 物理的な汚れ(ホコリ・泥)
4. カビ・細菌による汚れ
5. 複合汚れ(上記が混ざった強力な汚れ)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
アルカリ性の汚れ
水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が乾燥・固化した水垢汚れ、石けんカスなど水回りを中心とした汚れです。
浴室の鏡に付着した水垢や石けんカスによる白い汚れ
浴室の水栓金具に付着した白い汚れ
シンクや水道周辺の白い汚れ
トイレにこびりついた尿石汚れ
(対処方法)
汚れが酷い場合には、酸性・弱酸性タイプの洗剤・洗浄剤、水軟化剤(キレート剤)配合の洗剤・洗浄剤、研磨剤配合のクレンザーが効果的です。日常的な掃除はクエン酸を溶解させてスプレーし、軽くこすり洗いするだけでも十分効果があります。
例えば、水垢汚れなどがたまりやすい自動製氷機のクリーナー(自動製氷機の洗浄剤)はクエン酸や梅果汁などが使用されて弱酸性の処方です。また、洗面台クリーナーも弱酸性で処方を組んでいます。
酸性の汚れ
台所周辺の油汚れ、人体から出る皮脂汚れ、血液や垢などのタンパク質汚れなど多くの場所に発生する汚れです。
シンク、ガスコンロ、IHガラスコンロ、魚焼きグリル、電子レンジ庫内、換気扇に付着した油汚れやぬめり
衣類、ソファー、布団、枕、カーペットなどに付着した皮脂汚れやタンパク質汚れ
コーヒー・紅茶・ワインのシミ・トマトソースの飛び跳ね
(対処方法)
酸性の汚れには、アルカリ性・弱アルカリ性タイプの洗剤・洗浄剤が効果的です。ガスコンロや換気扇などにこびり付いた油汚れには研磨剤配合のクレンザー、オレンジオイル配合の洗剤・洗浄剤が効果的です。

SOMALIのキッチンクリーナーやバスクリーナーにはオレンジオイルが配合されていますが、いい香りなのはもちろん、汚れを落とす役割をしてくれています。
キッチンクリーナーはアルカリ性、バスクリーナーは弱アルカリ性ですが、これは酸性の汚れ(油汚れや皮脂汚れ)を落とすのに適しています。

そして、そこかし粉は過炭酸ナトリウムに洗浄力をアップさせる作用のある酵素などを配合し、除菌・消臭・漂白効果のある酸素系漂白剤です。食品のシミなども意外と酸性の汚れが多いですし、タンパク質汚れ、特に血液は高温のお湯だと凝固してしまうので水で溶けるという特徴は便利ですよね。
物理的な汚れ
塵や埃、泥汚れなどあらゆる場所で発生する汚れです。
テレビ、テレビ台、机、棚、カーテンレールなどの上に降り積もった塵や埃
網戸、窓ガラスに付着した塵や埃
24時間換気扇に付着した塵や埃
運動靴、玄関に付着した泥汚れ
ユニフォーム、体操服などに付着した泥汚れ
(対処方法)
塵や埃などの汚れは乾いた状態で拭き上げ、仕上げに水拭きすると効果的です。キッチンクリーナーなどでも、洗剤が浸透して汚れが浮き上がってお掃除しやすくなります。体操服などの衣類に付着した泥汚れは部分洗い用洗剤、あるいは酸素系漂白剤である過炭酸ナトリウムが効果的です。
物理汚れは放置すると別の汚れに進化(例えば油が混ざると酸性汚れ、水分が混ざるとカビの栄養源に)するので、まずはかわいたマイクロファイバータオルなどでサッと払ってください。
そこかし粉(酸素系漂白剤)で乾いた布などで落としきれなかった汚れなど(例えば衣類など)は漬け置き洗いをすると汚れが落ちるかも知れません(あれ、そこかし粉の出番が多いな…)。
カビ・細菌・微生物の汚れ
湿気が多く、換気が悪いところに発生するカビ、カーペットなどに潜む微生物やその死骸による汚れです。
湿気・温度・栄養(皮脂・石けんカス・ホコリ)が揃うと発生する“生き物由来の汚れとも言えます。
浴室、風呂床、洗濯槽、下駄箱、エアコンなどに付着しているカビ
畳、布団、カーペット、ベッド、掃除機などに潜む微生物やその死骸
細菌が原因で起こる衣類の悪臭
(対処方法)
カビは一度生えると落とすのが大変です。繁殖してしまったカビは研磨剤配合のクレンザーでこすり落とす、あるいは漂白剤が効果的です。
日常の予防対策としては水気を拭き取る、換気を十分に行う、汚れの付着を防ぐなどカビや菌が繁殖しない環境を作ることが大切です。例えば、洗濯槽の中は雑菌が繁殖しやすいですが、洗濯が終わったらふたを開けておくなども地味ですが効果的です。
洗濯槽の黒カビには、酸素系漂白剤の洗濯槽の洗浄剤、風呂床のピンクぬめりには弱アルカリ性の風呂床の洗浄剤、雑菌臭には酸素系漂白剤のそこかし粉など場所に合わせて対処する必要があるかもしれませんね。
複合汚れ
上記の4種類が複数組み合わさった汚れです。汚れが栄養源になり、その上にカビが繁殖するなど、頑固な汚れになっているケースが多々あります。
洗濯槽内部の汚れ(洗濯物から出る皮脂汚れ・タンパク質汚れ、水垢汚れ、これらの上に繁殖したカビなどの複合的な汚れ)
風呂釜内部の汚れ(人体から出る皮脂汚れ・タンパク質汚れ、水垢汚れ、石けんカス汚れ、これらを栄養源にして繁殖したカビや細菌などの複合的な汚れ)
(対処方法)
これらの複合的な汚れはアルカリ剤、水軟化剤(キレート剤)が配合されている専用洗剤・洗浄剤、あるいは漂白剤が効果的です。ある程度の汚れはそこかし粉(酸素系漂白剤)でも驚くほどの効果が期待できます(家中どこでもってマルチにって、本当のことだったんだ)。
木村石鹸の商品、特にC SERIESでは部分的な汚れを落とすニッチな洗剤が多いのでこうした複合汚れに対応するものも多くあります。
例えば、お風呂まるごと洗浄剤(皮脂汚れ・水アカ汚れなどの複合的な汚れを落とすもの)や、先程雑菌のところで紹介した洗濯槽の洗浄剤(水垢汚れ、洗剤カス・皮脂汚れ、たんぱく汚れなど)、その他色々な商品が複合的な汚れに対応しています。
何度かそこかし粉が登場していますが、家中いろんなとこを掃除したい場合はそこかし粉を選び、汚れが強くなってきていたりする場合はC SERIESを選ぶなど、用途に合わせてお使いくださいね!
目的に合わせて洗剤を使い分けることができれば、“落ちない”が“落ちた!”に変わります。
汚れの種類を知って、より効果的なお掃除にしたいですね^^
