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無印良品 グランフロント大阪「Open MUJI」で、木村石鹸初のワークショップを開催しました
7月2日の日曜日に、大阪グランフロントの無印良品店 Open MUJIで木村石鹸初のワークショップを開催しました。ワークショップに先だって1週間前からは「木村石鹸の道具展」と称して、当社が石鹸製造に使ってる各種道具や、また古くからある石鹸製造のための書籍類と、工場などの写真を展示させて頂きました。
さる7月2日の日曜日に、大阪グランフロントの無印良品店 Open MUJIで木村石鹸初のワークショップを開催しました。
ワークショップに先だって1週間前からは「木村石鹸の道具展」と称して、当社が石鹸製造に使ってる各種道具や、また古くからある石鹸製造のための書籍類と、工場などの写真を展示させて頂きました。
openMUJI展示会場風景
今も現役バリバリの古道具たち
「ひしゃく」 石鹸製造時に釜からすくいあげる時に使用
石鹸製造のための書籍類。時代を感じますね。
まさか当社にあるあの古い道具が、こんな素敵な展示物になるとは思っても見ませんでした。写真家の平野愛さんが撮られた当社の工場写真も、すごく素敵です。
今回の道具展、ワークショップの企画やディレクションを担当された写真家の平野愛さん
「手作り石鹸」のワークショップはけっこう難易度が高い
今回のワークショップは、最初、「手作り石鹸」のワークショップが出来ないか?とお声掛け頂いたのですが、紆余曲折ありながら、最終的には、オリジナルアロマのリフレッシュスプレーを作る、というものになりました。
手作り石鹸のワークショップで問題なのは、まず、石鹸をつくるのに必要な「苛性ソーダ」の危険性です。これは実は劇物です。反応して石鹸になると安全なのですが、その原料は実は、むちゃくちゃ危険なものなんですね。
石鹸づくりに必要な苛性ソーダの濃度は大変濃く、一滴でも目に入ると失明する恐れがありますし、皮膚につくと激しい火傷を負います。
「石鹸づくり」というと、なんとなく楽しそうで、子供も一緒に楽しめるみたいなイメージを持たれてる方が多いですが、実際はかなり危険な成分を取り扱うものなんです。
なので、巷で行われてる「石鹸づくり」ワークショップなどでは、すでに油と苛性ソーダを反応させて石鹸にした状態のもの、これを「石鹸素地」と言いますが、そういう石鹸素地を用いて、そこに香料を足したり、色を付けたりして愉しむというような内容のものも多いようです。一種粘度細工みたいな感じでしょうか。
ただ、法律上は、こういったワークショップで作った石鹸は、肌に使うことはできません。洗顔や身体用だけでなく、手洗いなどに使う場合でも、それらの石鹸は、「化粧品」という区分に入ります。「化粧品」は、化粧品製造業という認可を受けた場所でしか、製造をしてはいけないという法律があるので、当然、Open MUJIではそんな認可を取ってるわけがないので、NGということになるわけです。
認可を受けてない場所で作った石鹸は、基本、「雑貨」となり、衣類や食器洗いなど、主に掃除用の石鹸ということいなります。
もちろん、自身のご趣味で石鹸をつくられて、それを自身の肌に使うのは、完全に自己責任であれば、とくに問題はないのですが、今回のように、有償のワークショップで、当社のようなメーカーが指導して作ってもらった石鹸は、基本、肌に使えないものになってしまうので、それもどうなのかな、と。
肌に使えない固形石鹸だと、用途も狭く、せっかく作ってもらってもあまり面白くないんじゃないかなと思ったのです。
オリジナルアロマのリフレッシュスプレー
リフレッシュスプレーは、簡単に言うと、除菌や消臭ができるスプレーです。トイレの臭いを消したり、便座を拭いたり、少し嫌な臭いのするゴミ箱や、台所の三角コーナーに使ったり、用途はさまざまです。
今回のワークショップのポイントは、オリジナルの匂いを作る、というところでした。精油を10種類用意し、それぞれの精油を組み合わせて、自分好みの匂いを作る。作った匂いは、皆でシェアして、自分好みの匂いを探す。こんなことをしました。
匂いをつくる、匂いをシェアする、探す、というところはけっこう皆さん楽しそうに取り組まれていました。ずっと同じ匂いを嗅いでると、すぐに鼻がマヒしてしまって、よくわからなくなってしまうのですが、時折コーヒー豆などで、鼻をリセットしたりしながら、自分好みの匂いを探索されてました。
ワークショップ会場風景
用意したアロマオイルは10種類
お気に入りの匂いの組み合わせを作るのって、以外と難しいんです…
アロマオイルと剤を混ぜて…
リフレッシュスプレーの完成!
ワークショップを終えて
今回は一回最大10人参加のワークショップでした。2回のワークショップで定員は20名。無印良品さんで予約を開始して、即日で満席になりましたが、この手のワークショップは、当日になってみないと参加者が何人になるかが読めないケースが多いです。
今回は、1回目は8名。2回目は10名と、欠席されたのは2名だけでした。これはかなり良い出席率だということでした。
90分のワークショップは、前段30分程度が簡単な木村石鹸の紹介や、石鹸の製造方法、石鹸とは何か、今回つくるリフレッシュスプレーについての薀蓄として、「除菌」や「消臭」とは何なのか、みたいなことをお話しさせて頂きました。
その後、ご自身の好きな匂いを作るという作業が20分程度。匂いが出来たら、それを液と混ぜてく作業。こちらは2本作成で30〜35分程度というような時間配分で進行させて頂きました。ほぼ時間通りの進行でうまく進めることができたかと思います。
初めてのワークショップだったので、ものすごく不安だったのですが、参加頂いた皆さんがものすごく協力的で、雰囲気も良く、和気あいあいと進めていくことができました。
最後に、アンケートに答えてもらったのですが、参加18名全員の方が、五段階評価で最高の「満足」にチェックをしてくれました。
個人的にはかなりホッとしたのと同時に、物凄く嬉しかったです。
前職でも、ワークショップの講師的なことをやったことは何度かありますが、いつもアンケートにはびくびくしてました。当然、かなり厳しい意見や批判があったこともあり、それが普通のことだったわけですが、今回は、参加者にも恵まれ、結果的には、皆さんに満足頂けるようなワークショップを開くことができたのかなと思ってます。
弊社では、こういったワークショップなどは積極的にやっていきたいと思ってます。もし、何かやってみたい、一緒にやりたい、というようなご要望があれば、気軽にご相談ください。
写真 / 写真とプリント社(平野愛)