木村石鹸

金属の洗浄のお話(その1)

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今回は金属の洗浄のお話です。

皆さんの周りにはいろんな金属が存在しています。

ざっと見渡すと釘やのこぎりには鉄が、フォークやスプーンにはステンレスが、1円玉にはアルミが、眼鏡のフレームにはチタンが使われていたりしていて我々の生活には欠かせないものになっていることが分かります。

そんな金属は私たちの手に届くまで色々な加工を経ています。

鉄の強度を増すために真っ赤になるまで加熱したり、一定の形にするためにプレス機で打ち抜いたり、組み立てのための穴を開けたり、錆びない様にメッキしたりと様々な加工が施されています。

では鉄を真っ赤に加熱して、そのまま冷ますと鉄の表面はどうなるのでしょうか?m(?_?)m

答えは表面が真っ黒に変色します。専門的な呼び方をするとスケールと言います。スケールが付いたままでは商品としての価値が下がるのでスケールは一般的に取り除く必要があります。

ではどうやってスケールを取り除いているのでしょうか?

一つの方法はヤスリや砥石等で削り取る方法があります。しかしこの方法は手間と時間が掛かります。また鉄の表面に複雑な模様や溝等があるとヤスリがきちんと当たらず完全に取り除けない場合もあります。

では簡単にかつ完全に取る方法は?

塩酸や硝酸といった酸性の薬品を使って取り除く方法があります。この方法は水で塩酸や硝酸を薄めて、スケールの付いた鉄をその中に沈めます。一定の時間が経つと鉄表面のスケールが溶けてきれいな鉄の表面が現れます。

でも塩酸や硝酸みたいな薬品って怖いですよね?(>_<:) 同じ酸性ならばクエン酸みたいなやさしいもので取れないの? 結論から言うと濃い濃度で長い時間をかけていいのであればスケールを取り除くことはできます。でも部品工場で大量の部品のスケールを短時間で取りたい場合、そうはいきませんよね。 ではどうしましょうか?答えは次回に。 下の写真は左が強度を増すためにヤケ入れした後のスケールの付いた釣針、右はスケール取り用の薬品に1時間ドボンと浸けてスケールを取り除いた釣針です。 この薬品は私が開発したんですヨ (^_^)v でもクエン酸ではないですよ。企業秘密ですからこれ以上は言えないですけど・・・ [table id=7 /]

会社で3本の指に入る怒りんぼですがコンサートに行くと泣き虫な男です。いい商品を作って世の中に送って行きたいのでご要望があればドシドシ言ってやって下さい。

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コメント

  1. 村尾和彦 より:

    はじめまして
    ナミテイ株式会社の技術部顧問の村尾と申します。
    早速ですが、弊社で銅製品の洗浄(汚れ、異物、酸化皮膜除去)を
    必要とする製品が有り、有効な洗浄液を探して居ります。

    その銅の洗浄に適した薬品を購入したいのですが、
    何か御座いますでしょうか?
    御座いましたらご紹介、お願い致します。
    (販売形態、価格、お支払方法、注意点など、、、)
    他の部門で硫酸による酸化洗浄もして居りますので、薬品の取り扱いなどには、慣れて居ります。

    弊社のHPです。
    https://www.namitei.co.jp/

  2. しのちゃん より:

    ナミテイ株式会社
    村尾様

    この度は、コメントを頂きありがとうございます。
    木村石鹸の信田と申します。

    銅の洗浄につきまして、ぜひとも弊社営業担当と直接ご連絡をさせていただきたいと存じます。

    大変お手数ではございますが、下記フォームより再度お問い合わせ頂いてもよろしいでしょうか。
    https://www.kimurasoap.co.jp/contact
    フォームにて、村尾様のメールアドレスをご教示いただき次第、弊社営業担当よりご連絡させて頂きます。
    お問い合わせ内容欄は、「ブログからコメントをしました」と記載いただければ幸いです。

    お手数ではございますが、何卒よろしくお願いいたします。

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