新卒採用について/若い人が活躍できる会社でありたい
2019年度新卒者の内定式を兼ねたお食事会を開催しました。
2019年入社予定の新卒者は2名。エムちゃんとザキちゃん。向って左から2番目と3番目の女性です。(名前は来年4月の入社日まで伏せておきます。)1人は営業や企画系、もう1名は開発系の職に従事する予定。
二人とも人間的な魅力に溢れ、とてもチャーミングな人です。その人がいるだけで、その場の雰囲気が明るくなったり、なごんだりするような、周りにとてもポジティブな影響を与えてくれそうな雰囲気を持った2人です。
この2人が入社すると、また会社の雰囲気やムードも変わってくるんだろうなと思います。今年新卒入社のしのちゃんとも一緒に、新しい木村石鹸を作っていく、担っていく、そんな人材になって欲しいなと思ってます。
目次
今年の新卒「しのちゃん」との出会い
新卒採用については、大々的に行っていたわけではなく、「逆指名型」とでも言うのでしょうか。新卒者のデータベースに、僕らがアクセスして、気になる人に直接オファーを出す、という採用サービスを使い、一本釣りのような採用活動をしてました。
(利用してたのは「OfferBox」というサービスです。)
去年(2017年)の秋に、そのサービスの紹介を受け、本格的な利用は2019年度新卒の採用に使おうということで、とりあえず実験的に使い始めてみたのが切っ掛けでした。試しに2018年新卒の子で、まだ就職活動をしている子を見付けて何人かにオファーしてみたところ、今年新卒入社のしのちゃんと巡り会えました。

入社当時(今年の4月)のしのちゃん
しのちゃんは、すでに大手の別会社の内定は得てはいたのですが、自分の中で、本当にその会社でいいのか?というようなわだかまりみたいなものや不安があったようで、そんな時に木村石鹸と出会い、お互い意気投合し、あれよあれよという間に、木村石鹸にとっては、ほんとに20年以上ぶりとなる新卒者として、4月に木村石鹸社員となりました。
社内的には十分な受入体制ができてたわけでもないですし、制度や教育やら色々足りない部分は多く、しのちゃんにも不安を与えてしまったのではないかと思います。
でも、しのちゃんの入社は、木村石鹸にはものすごく明るい話題でしたし、しのちゃんがいることは、多くのスタッフにとっても、すごく良い影響を与えていると実感してて、本当に新卒を採って本当に良かったと思いました。そして、改めて、しばらくは少ない人数でも、毎年新卒を取り続けていこうという決意に導いてくれました。しのちゃんにはものすごく感謝してます。
少し変わってる採用フロー、一次面接が社長 しのちゃんが会社&工場案内
しのちゃんがいることは、来年度新卒者の採用活動にもとても良い影響を与えてくれました。
木村石鹸での現状の新卒採用フローは、オファーをかけたい新卒者を選んで、直接メールを送り、最初は会社説明会に来てもらう、ところからスタートするのですが、ここまでのフローは、基本、社長である僕が全部やります。
無作為にとりあえず誰でもいいやとオファーをかけるのではなく、学生一人一人のプロフィールを見て、この人は良さそうだな、面白そうだな、と言う人にだけメールをします。
とはいっても、木村石鹸は大阪の小さい製造メーカーです。名前を知ってる学生はまずいないので、興味を持ってもらうのも一苦労です。オファーして、反応してくれるのは半分ぐらいでしょうか。その内、会社説明会にまで来てくれるのは、2~3割ぐらいです。
僕としては、こちらが選考しているというよりは、学生に選考されてるという感覚のほうが強いので、いかにして学生に木村石鹸に興味を持ってもらうか、入りたいと思ってもらうか、というところに力を注ぎます。
ただし、嘘八百ならべて、期待感だけ煽っても、それで会社に入ったところで、化けの皮もすぐ剥がれてしまうでしょう。なので、会社については良いことも悪いことも、包み隠さず公にしてるつもりです。
僕の初回の会社説明会の後に、職場や工場の案内するのですが、今年は、あるタイミングから、入社したばかりのしのちゃんにその役割をお願いしました。年齢も近いですし、新卒で入ったばかりの先輩として、色んなことを包み隠さず学生に伝える、学生も、僕が案内するより、しのちゃんの方がいろんなことを聞きやすいのではないかと思ったからです。
しのちゃんには会社について思うことは何を言ってもいい、と完全に任せてたので、実際、どんなことを喋ってるのか、新卒者からどんなことを聞かれてるのかは、僕は一切知らないのですが、でもまぁ、たぶん、新卒者にとってもしのちゃんの存在は安心につながったのではないかなと思ってます。
若さとは、それだけで1つの可能性 若い人たちが活躍できる組織でありたい
新卒者に限らずですが、僕はとにかく若い人たちに活躍してもらいたいと思ってます。若い人たちがどんどん新しいことにチャレンジし、会社を変えていって欲しいのです。
ベテラン社員は、自身の経験や知識やノウハウを、若い人たちが輝き、活躍できるように活用して、支えてあげる。そんな会社にしたいと思ってます。少なくとも、若い人たちが何かやろうとすることを邪魔したり、批判したりするような、そんな会社にはしたくないし、そんなことをする社員はいてほしくないなと思ってます。
69年当時、アポロ計画を担っていた技術者の平均年齢は26歳でした。もちろんここには、この若い技術者を支えるベテランの優秀なマネジャーたちがいたということも忘れてはならないことではあるのですが、でも、あの前人未到のチャレンジを、若干平均26歳の若者たちが成し遂げたということに、僕は「若さ」の持つ可能性みたいなものをすごく感じます。「知らないからこそ」立ち向かえる強さみたいなものも、若さの特権ではないかと。
僕自身も大学卒業前に、ベンチャー起業にジョインして、そのままどこの会社や組織にも属すことなく、会社経営をするという無謀なある意味「プロジェクト」をやりました。
なにせ当時の起業メンバーは、皆、社会人経験がないものばかりです。会社や組織の仕組みもまったく知らずに、いきなり会社を始めたわけです。今でこそ笑い話ですが、とある仕事で「請求書をくれ」と言われて、皆で文具店に行って、「請求書」を買いにいったという逸話が残ってるくらいです。
それでも、運もよく、また、僕らのような無知で世間知らずの若者を、面白いと思って支援してくれた多くの人たちに支えられて、なんとかかんとか会社を大きくしていくことができました。今、思えば、よくあの頃の僕たちのような若者に手を差し伸べてくれた人たちがいたなと思います。その人たちは何と寛容で、なんと利他心に溢れてる人たちだったんだろうかと、今でも、感謝しています。
今度は、僕(たち)が若い人たちにそういう環境を与えてあげないといけないと思ってます。チャレンジしていける場所を提供したいのです。それが当時、僕らを温かく見守って、支援してくれた人達への恩返しになるのではないかと思ってます。
若い人たちには常々、自分たちが働きたいと思う会社を、自分たち自身でつくっていってほしい、と言ってます。 会社の在り方、ルールや制度、ビジネス、すべて変えられないものはありません。 むしろ、時代や人々の変化にあわせて、変えていかなければならないのです。
でも、大抵の人は、慣れ親しんだものを変えるのは嫌です。新しいことを覚えないといけないし、新しいことがうまくいくかどうかもわからないから、慣れ親しんだやり方や環境を維持したいわけです。会社の中には、そういう「変えたくない」という磁場というか重力みたいなもののほうが強く作用しています。
それを変えていけるパワーを持っているのは、若い人たちであり、またある種の無知さや、それ故の無謀さみたいなものでもあるのではないかと思うのです。それが若さの特権ですし、若さの持つ大きな可能性の1つではないかと思います。そういう可能性を、思う存分発揮してもらいたいと思ってます。